先の記事で、ワインのテイスティング方法について書かせていただいたのですが
ワインを造る原料となる葡萄品種を皆様はいくつご存知でしょうか?
ワイン用葡萄品種の数は、かなり多く存在します。
ただ、現在ワインとなって流通している品種となればある程度限られてきます。
ワインを飲まれる方でしたら葡萄品種によってワインを選ぶ、という方もいらっしゃるでしょう。
ワイン用葡萄品種について基本的な特性を覚えておくと、実際に飲んだ時のワインの
理解度はグンと上がります。
この特性を踏まえたうえでブラインドでテイスティングすると(あるいは飲むと)
頭の中にインプットされている葡萄品種の情報とグラスの中のワインが繋がるようになります。
最初は「この赤ワインは紫がかった深いルビー色で、タンニンも十分、少しスパイシーな
香りがして木樽のニュアンスも・・、この感じはカベルネ・ソーヴィニョンかな?」」とは
いかないかもしれませんが、情報をもとに飲み比べると、たとえばボルドー地方の赤ワインを
飲んだとき、(この地方の赤ワインは複数の葡萄品種を混醸しているものが多いのですが)
葡萄品種比率により受ける印象が違います。
「タンニンも感じるけど柔和な感じ」とか「スパイシーな感じ」などの印象から
「カベルネ・ソーヴィニョン主体かな?」「いや、〇〇かな?」などと予想できるようになると
思います。
ワインをある程度解って飲みたいなら、あらかじめ品種特性を頭に入れておくことは重要です。
簡単にマスターできるものではないですが、最初の一杯に集中することと味覚の感覚を鈍らせない
ことが必要です。
赤ワイン用葡萄品種🥂
カベルネ・ソーヴィニヨン:赤ワイン用の葡萄品種としてはおそらく世界で最も有名であり、ボルドー地方の主力品種である。若いうちは鮮やかな紫色を帯びたルビー色でその色調は濃い。また、刺激的なタンニンに溢れアロマティックな香りを持つ。長い熟成後はレンガ色の色調に至り、複雑なブーケが漂います。具体的に感じられる香りとして、ホオズキやピーマン、杉や甘草、黒胡椒や丁子などのスパイス香、黒スグリのようなベリー系の香りがあります。
メルロ:カベルネ・ソーヴィニヨンより早熟で柔和である。ブラックベリーやカシスなどの果実の凝縮した風味が強く、熟成を経てキノコのような香気も。
酸味やタンニンはカベルネ・ソーヴィニヨンより少なく、滑らかで口当たりの良いワインとなる。サンテミリオンやポムロールではこの品種のブレンド比率が高い。
ピノ・ノワール:ブルゴーニュ地方を代表する品種。若いうちは非常にフルーティーな香り、熟成によりアロマティックで官能的な香りが出ます。色調はカベルネ系より単調で明るく、香りも赤スグリ、アセロラやダークチェリーのような赤い果皮を持つベリー系が顕著です。熟成を経てやや鉄っぽい鉱物臭や腐葉土、キノコのような複雑な香りが出てきます。
ネッビオーロ:イタリア・ピエモンテ州で栽培されている品種で濃いガーネット色で酸・タンニンのしっかりとした長期熟成型の赤ワインとなります。
イタリアワインの王様「バローロ」はこの品種から造られる代表的なワインです。
サンジョベーゼ:イタリアの代表的なブドウ品種でトスカーナ州を始め広い地域で栽培されている。濃いルビー色のタンニンと果実味が豊富なワインとなる。
キャンティの主要品種である。
白ワイン用葡萄品種🥂
シャルドネ:白ワイン用の葡萄品種として有名で、世界中で栽培されている。辛口の白ワイン品種としては一番人気。栽培に適している土壌は雨量の少ない石灰岩土壌で、そのことからミネラル感溢れるものとなる。この品種自体それほど際立った個性は無く、造り手によって醸造をステンレスタンクで行うか樽を使うか、で味わいのタイプが違ってきます。
この辺りはシャルドネラヴァーにとって好みが分かれるところ。
ソーヴィニヨン・ブラン:ボルドー地方やロワール地方を代表する品種。
清々しく爽やかな香りが特徴で、柑橘系の香りや青い草、ハーブの香りもこの品種の特徴です。
リースリング:ドイツワインの代表品種で、美しく気品溢れる酸味を持ち、繊細で上品な口当たりが持ち味です。味わいは極辛口~甘口までバラエティーに富みます。比較的冷涼な気候がこの品種の栽培に適していて、それが豊かな酸を持つワインを造ります。若いうちはストレートに柑橘果実と白い花の香りがあり、熟成に伴い複雑でボリュームのあるものへと変化します。
セミヨン:ボルドー地方で多く栽培されており、ソーヴィニヨン・ブランとブレンドして使われています。収斂味を持ったソーヴィニヨン・ブランにふくよかさを与えます。また、ソーテルヌの偉大な貴腐ワインの原料葡萄でもある。
★ここには代表的な葡萄品種を抜粋して取り上げました。
最後までお読みくださり有難うございます。
またどうぞお越しください。
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