皆様、ごきげんよう。
今回はボルドー・サンテミリオンの最上級格付けワイン、シャトー・パヴィーについて
です。うっとり夢心地な上等なワインです。
シャトー・パヴィーは、フランス・ボルドー地方のサンテミリオン(Saint-Émilion)にある
トップクラスのワイナリーの一つです。サンテミリオン地区の格付けでは、「プルミエ・グラン・
クリュ・クラッセA(Premier Grand Cru Classé A)」という最上級の格付けに長らく君臨して
いました(2022年の改訂でAの格付けを自主的に辞退)。
土壌
土壌は石灰岩主体のテロワールである。
主要品種は
メルロー(約65%)カベルネ・フラン(約25%)カベルネ・ソーヴィニヨン(約10%)
味わい
シャトー・パヴィーのワインは、ボルドー右岸らしいリッチなスタイルで、「力強さ」と
「エレガンス」を兼ね備えています。
- 香り:熟した黒系果実(ブラックベリー、カシス)、スミレ、チョコレート、スパイス、
ミネラル - 味わい:濃密で果実味豊か、シルキーなタンニン、長い余韻
- 熟成ポテンシャル:長期熟成向き(20~30年以上のポテンシャル)
伝統と革新
シャトー・パヴィーは、1873年に最初のブドウ畑が整備され、20世紀初頭から高品質ワインを
生産していました。1998年にジェラール・ペルスが所有者となってからは、大規模な改革が
行われ、醸造技術と品質が飛躍的に向上しました。
ペルスの投資により、最新の醸造設備が導入され、収量を抑えてブドウの品質を最大限に
高める低収量主義が徹底されました。
その結果、ワイン評論家ロバート・パーカーなどから高評価を受け、2000年代には
サンテミリオン最上級の「プルミエ・グラン・クリュ・クラッセA」に昇格しました。
ヴィンテージと評価について
代表的な優良ヴィンテージ
- 2000年:ロバート・パーカー100点
- 2005年:非常に濃厚でクラシックなスタイル
- 2009年・2010年:パーカー100点(熟成ポテンシャル◎)
- 2015年・2016年:バランスがよく、高評価
- 2018年・2019年:果実味豊かでモダンなスタイル
価格帯
シャトー・パヴィーの価格はヴィンテージによりますが、一般的には一本あたり3~10万円以上
する高級ワインです。特に評価の高いヴィンテージ(2000年、2009年、2010年など)は
さらに高額になります。
まとめ
シャトー・パヴィーは、ボルドー右岸の代表的なグラン・クリュで、特に濃密な果実味、
力強いタンニン、長い熟成ポテンシャルが特徴のワインです。
ジェラール・ペルスの改革により、品質が大幅に向上し、世界的に高い評価を受けるように
なりました。
高価ですが、それに見合うだけのクオリティがあり、ワイン愛好家やコレクターにとっては
一度は飲んでみたい憧れのワインのひとつです。
サンテミリオンのワインの特徴とは?ボルドー右岸の魅力について
サンテミリオンは、フランス・ボルドー地方の右岸に位置する世界的に有名なワイン産地です。
メルロー主体のエレガントなワインが多く、長期熟成にも適しています。
サンテミリオンの特徴や格付け、代表的なシャトーについて次に解説します。
1. サンテミリオンの気候と土壌
この地域のワインの品質を支えるのが石灰質土壌と温暖な海洋性気候です。
石灰質のテロワールが生むミネラル感と酸の美しいバランスが、ワインのエレガントな
スタイルを生み出します。
2. メルロー主体の力強い味わい
サンテミリオンのワインは、一般的にメルローを主体とし、カベルネ・フランがブレンドされ
ます。
メルローの豊かな果実味と滑らかなタンニンが特徴で、カベルネ・フランがスパイシーな
ニュアンスや複雑さを加えます。
3. サンテミリオンの格付け制度
ボルドーの他地域とは異なり、サンテミリオンの格付けは約10年ごとに見直されます。
最上級の「プルミエ・グラン・クリュ・クラッセA」には、かつてシャトー・シュヴァル・
ブランやシャトー・パヴィーが格付けされていました。
4. 長期熟成向きのワイン
サンテミリオンのトップクラスのワインは、果実味が豊かでありながら、熟成することで
より複雑な香りやシルキーな口当たりに進化します。良質なヴィンテージは20~30年の熟成が
可能です。
5. サンテミリオンの代表的なシャトー
この地域には数多くの優れたワイナリーがあります。特に有名なのはシャトー・アンジェリュス、
シャトー・フィジャック、シャトー・トロロン・モンドなど。
いずれも評価の高いワインを生産しています。
まとめ
サンテミリオンのワインは、メルロー主体の濃厚な味わいと熟成ポテンシャルが魅力です。
石灰質土壌が生むエレガントな酸と、厳格な格付け制度による品質の高さが特徴で、
ボルドー右岸の中でも特に人気があります。ワイン初心者から愛好家まで、一度は味わうべき
エリアです。
🍷 一杯のワインが私にくれたもの
都心のオフィス街で働く璃子は、毎日忙しく過ごしていた。朝は満員電車に揺られ、
日中は会議とプレゼンの連続。メールの返信に追われ、気づけばランチもまともに食べられず、
夜遅くに帰宅する日々。
「このままじゃ、ただ時間に追われるだけの人生になってしまう…」
そんなある日、璃子はふと立ち寄ったワインショップで、店員にすすめられた一本の赤ワインを
手に取った。ラベルには美しいブドウ畑の風景が描かれ、産地はフランス・ボルドーと
記されていた。
「ワインのことはよくわからないけれど、週末のご褒美にしてみようかな。」
そう思いながら、璃子はワインをバッグに入れ、少しだけ軽やかな気持ちで帰路についた。
週末の夜。璃子は久しぶりにスマホを手放し、ゆっくりとワインを開けた。
グラスに注ぐと、深みのあるルビー色が広がり、ほんのりとしたベリーの香りが漂う。
「なんて綺麗な色…」
一口含むと、しっとりとした果実の甘みとほのかなスパイスの香りが広がり、思わず目を閉じた。
忙しさのなかで忘れていた、自分のための時間。
その瞬間、ワインはただの飲み物ではなく、心を整える大切なアイテムになった。
それ以来、璃子はワインの魅力に引き込まれていった。次の週末には、同じボルドー産でも
違う品種のワインを試し、その次はイタリアのワインを選んでみた。
「産地や品種でこんなに味が違うなんて面白い!」
ワインの歴史やブドウ品種を調べるうちに、自然と知識が増えていく。ペアリングを考えて
お料理を楽しむようになり、気がつけば腕前も上がっていた。
ある日、璃子は友人を自宅に招いて、小さなワインパーティーを開くことにした。
「このワイン、チーズと一緒に飲むとさらに美味しいよ!」
「こんなに奥深い世界だったなんて知らなかった!」
ワインを通じて、会話が弾み、楽しい時間が生まれる。璃子にとって、それはただの飲み物
ではなく、人生を豊かにする鍵となっていた。
ワインを知ることで、璃子の生活は少しずつ変わっていった。
以前は仕事に追われるだけだった毎日が、週末のワイン選びや、新しい味わいとの出会いを
楽しむ時間へと変わった。
「ワインがあるだけで、こんなにも人生が彩られるなんて。」
ゆっくりとグラスを傾ける時間。それは、慌ただしい日常のなかで、自分を取り戻すための
ひとときになった。
ワインは、ただ飲むだけではなく、心を豊かにし、新しい世界へと導いてくれるもの。
璃子はそう実感していた。
Fin
★Ch.パヴィーは私にとって過去のテイスティングノートからも大変思い入れの
あるワインの一つですが、お値段も高級すぎて最近は全く手が出せません・・”(-“”-)”
でもこちらの「エスプリ」も十分にパヴィーのエッセンスを楽しめるものです。
🍷この記事で紹介しておりますワインはいずれも私がこれまで実際に取り扱ったもの、
あるいは仕事から離れプライベートでテイスティングノートにコメントを残している
ものです。(ヴィンテージの違いはありますが)
嗜好品であるワインを人様にお薦めするのは難しいですが、自分の好みに偏らず
フラットな視点からワインを評価したもので、ワインの選び方が解らない・・・
という方にご提案させていただくものでございます。
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